スピーカーケーブルは、替えれば必ず音が良くなるものだとは思っていません。
それでも私はこれまでBELDEN、JBL、QED、Zonotoneなど、いくつものスピーカーケーブルを使ってきました。そして現在、B&W 705 S3とDENON PMA-2500NEを組み合わせたメインシステムで使っているのがMOGAMI 3104です。
3104を気に入っている理由は、派手に音を変えてくれるからではありません。むしろ逆で、高域を必要以上に強調せず、中域の定位が分かりやすく、低域も締まって聞こえる。今の私のシステムでは、その「味付けの少なさ」がちょうどいいと感じています。
この記事では、MOGAMI 3104をB&W 705 S3とPMA-2500NEで実際に使って感じている音の印象と、以前使っていたZonotoneとの関係も含めて書いてみます。
もちろん、ケーブルによる音の感じ方はスピーカー、アンプ、部屋、音量などでも変わります。ここで書くのは、あくまで私のシステムと私の耳で感じたことです。

結論|今の705 S3+PMA-2500NEにはMOGAMI 3104が一番しっくりくる
先に結論を書くと、私は現在のメインシステムではMOGAMI 3104をかなり気に入っています。
現在の組み合わせは、B&W 705 S3とDENON PMA-2500NE。クラシックを中心に、フュージョンや女性ヴォーカルなども聴いています。
MOGAMI 3104は左右2.5mで、バナナプラグを使ったバイワイヤリング接続です。
私が3104を使い続けている一番の理由は、音に何かを強く足すというより、705 S3とPMA-2500NEが持っている音を邪魔しにくいと感じるからです。
705 S3は高域の情報量が多く、PMA-2500NEもかなり力のあるアンプです。私には、この組み合わせにさらにスピーカーケーブルの強いキャラクターを加える必要はありませんでした。
むしろ少し引いてくれるくらいがちょうどいい。
いろいろ試してきて、今はそう思っています。

MOGAMI 3104へ替えたきっかけは、705 S2 Signatureの高域でした
面白いのは、最初からMOGAMI 3104が私にとって一番だったわけではないことです。
以前、PMA-900HNEを使っていた頃は、Zonotone 6NSP-Granster 5500αが自分の好みに合っていました。ところがPMA-2500NEへアンプを替えると、スピーカーとのバランスがかなり変わりました。
当時使っていたのは、以前所有していたB&W 705 S2 Signatureです。
PMA-2500NEへ替えたことで音の厚みや低域の解像度、音圧はかなり上がった一方、私には女性ヴォーカルの高域が刺さるように感じられ、バスドラムも強く出すぎるようになりました。
そこでスピーカーケーブルをZonotoneからMOGAMI 3104へ変更しました。
3104へ替えると高域は私の好みに近づきましたが、それだけで705 S2 Signatureの高域のきつさがすべて解消したわけではありません。
ここは、今振り返っても大事なところだと思っています。
オーディオをやっていると、「ケーブルを替えれば何とかなるのでは」と考えたくなることがあります。でも実際には、スピーカーとアンプの組み合わせそのものが自分の好みから外れていれば、ケーブルだけですべてを解決するのは難しい。
私はその後、705 S2 Signatureから現在の705 S3へ買い替えました。
705 S3に替えたときに感じた空間の広さ、高域の上品さ、定位の明確さは、私にとってケーブル交換よりずっと大きな変化でした。

B&W 705 S3で聴くMOGAMI 3104の音
705 S3へ替えてからも、私はMOGAMI 3104をそのまま使っています。
ここからは、現在のシステムで感じている音を帯域ごとに整理します。
高域|うるさく感じにくいのに、伸びやか
私が3104でまず気に入っているのが高域です。
高域を丸めて大人しくするというより、うるささを感じにくいのに、必要なところまでは伸びているという印象があります。
705 S3は高域の表現力そのものが魅力のスピーカーです。そのため私は、ケーブル側でさらに高域を強調する必要はないと考えています。
705 S3の高域を消すのではなく、その良さを残したまま刺激感を増やしにくい。このバランスが私には合っています。
ただし、これは測定した結果ではありません。私の部屋、PMA-2500NEとの組み合わせ、普段聴いている音量での印象です。
中域|定位が分かりやすい
中域では、音の位置が分かりやすいと感じています。
比較に使ってきた曲の一つがLarry Carltonの「Room 335」です。私はこの曲を長く聴いていて、ギター、ドラムの位置やベースの響きを確認するときにも使います。
3104を使った現在のシステムでは、音を必要以上に太く見せるというより、それぞれの音がどこで鳴っているのかを追いやすいところが気に入っています。
解像度の高さだけを追いかけたいわけではありませんが、音が重なったときにゴチャッとしないことは、クラシックを聴くうえでもかなり大切です。
低域|Zonotoneよりタイトに感じた
低域については、私にはZonotoneよりMOGAMI 3104のほうがタイトに感じられました。
これは「低音が出ない」という意味ではありません。量感を膨らませる方向ではなく、輪郭が分かりやすく、余計な色を付けない方向に感じます。
PMA-2500NEはもともと低域の駆動力をかなり強く感じるアンプです。そのため現在の私は、スピーカーケーブルまで低域を濃くする必要はないと思っています。
クラシック、とくにオーケストラを聴くと、このバランスが気持ちいい。
低音だけが前へ出るのではなく、弦楽器や管楽器、ホールの空間を含めて全体を聴けるところが、今の私には合っています。

MOGAMI 3104はかなり太い4芯スピーカーケーブル
MOGAMI 3104は、見た目にもかなり太いケーブルです。
モガミ電線の公式仕様では4芯構造で、各導体は3.96mm²(#12AWG)、ケーブル外径は14.5mm。黒のつや消しPVCジャケットを採用したスピーカーケーブルです。
私はこの4芯を使い、B&W 705 S3へバイワイヤリングで接続しています。
私の使用条件は次の通りです。
- スピーカー:B&W 705 S3
- アンプ:DENON PMA-2500NE
- ケーブル:MOGAMI 3104
- 長さ:左右2.5m
- 端子:バナナプラグ
- 接続:バイワイヤリング
- 主に聴く音楽:クラシック、フュージョン、女性ヴォーカルなど
3104は細いケーブルではないので、端子周辺のスペースやバナナプラグとの組み合わせは購入前に確認しておいたほうがいいと思います。
音だけでなく、14.5mmというケーブルの太さを自分の機器まわりで扱えるかも、3104を選ぶときの現実的なチェックポイントです。

MOGAMI 3104とZonotone、結局どちらが良かったのか
これは「MOGAMIの勝ち、Zonotoneの負け」という話ではありません。
私自身、PMA-900HNEを使っていた頃にはZonotone 5500αが自分の好みに合っていました。ところがPMA-2500NEへ替え、最終的に705 S3と組み合わせるようになると、MOGAMI 3104のほうがしっくりくるようになりました。
つまり、私の中でも評価が変わっています。
スピーカーケーブル単体の音を決めつけるより、「今使っているスピーカーとアンプに何を足したいのか」で選ぶほうが、私は失敗しにくいと思います。
高域をもう少し華やかにしたいのか。低域に厚みが欲しいのか。それとも、今の機材の音をなるべくそのまま聴きたいのか。
現在の私が選んでいるのは最後の方向です。
705 S3とPMA-2500NEにはすでに十分な個性と力があります。だからスピーカーケーブルには、目立つことよりも邪魔をしないことを求めています。

ケーブルだけで音を直そうとしないほうがいい
MOGAMI 3104を気に入っている私が言うのも少し変ですが、ケーブル交換を音質改善の最初にする必要はないと思っています。
実際、705 S2 Signatureで高域がきついと感じたとき、私は3104へ替えました。それでも完全には解決せず、最終的にはスピーカーそのものを705 S3へ替えています。
この経験はかなり大きかったです。
ケーブルはシステム全体のバランスを整える最後のひと押しにはなっても、スピーカーやアンプの根本的な相性まで必ず直してくれるものではありません。
まずスピーカーの位置、壁との距離、内振り、アンプとの組み合わせなどを確認する。そのうえで「あと少しだけこうしたい」と思ったときにケーブルを考える。
私は今、その順番でいいと思っています。
【内部リンク:ここに「スピーカーセッティングの基本|買い替える前に試したい7つのこと」へのリンクを設置】
私がMOGAMI 3104を今も使っている理由
MOGAMI 3104は、私にとって「このケーブルの音を聴きたい」と思わせるタイプではありません。
むしろ、ケーブルのことを忘れて音楽を聴けるところが好きです。
高域はうるさく感じにくく、それでも伸びる。中域の定位は分かりやすく、低域はタイト。特にクラシックをよく聴く現在の私のシステムでは、そのバランスが非常にしっくりきています。
もちろん、PMA-900HNEを使っていた頃の私ならZonotoneを選んでいたかもしれません。
でも今は705 S3とPMA-2500NEがあります。
この組み合わせなら、私はMOGAMI 3104を選びます。音を足し算するより、好きな音楽をそのまま聴いていたいからです。
高価なケーブルへ次々と替えるより、今のシステムに何が足りないのかを一度考えてみる。その結果として「余計な味付けは要らない」と感じるなら、MOGAMI 3104は私なら一度試してみたいケーブルです。
【商品リンク:ここにMOGAMI 3104の商品リンクを設置】
※販売価格、ケーブル長、端末処理、バナナプラグの仕様は販売店ごとに異なるため、購入時に確認してください。

