MENU

B&W 705 S3を実際に使って分かった音質・長所・弱点

  • URLをコピーしました!

B&W 705 S3を初めて自宅で鳴らしたとき、最初に思ったのは、

「ああ、これならまた音楽を聴ける」

ということでした。

少し大げさに聞こえるかもしれません。

でも、その前に使っていたB&W 705 S2 SignatureとDENON PMA-2500NEの組み合わせでは、私の環境では高域がきつく感じられ、女性ヴォーカルは耳に刺さる。バスドラムも必要以上に強く感じる。

機材としては、どちらも決して悪いものではありません。

むしろ、PMA-2500NEへ替えた直後は、その音の厚みと力強さに驚きました。

「アンプを替えるだけで、こんなに変わるんだ」

そこまでは良かったんです。

ところが、しばらく聴いているうちに、その力強さが私には少し苦しくなってきました。

音はすごい。

細かいところまで聴こえる。

低域にも力がある。

なのに、好きな音楽をかける時間が楽しくない。

これは結構ショックでした。

オーディオは、良い音で音楽を楽しむために始めたはずです。

それなのにいつの間にか、「高域がきつい」「低音が強い」「ケーブルを替えたらどうだろう」と、音ばかりを気にしている。

そこでスピーカーケーブルを替え、アンプも一度戻してみました。

それでも、どうもしっくりこない。

そんなときに思い出したのが、以前ショップで試聴していた705 S3でした。

2026年3月、状態の良い中古品を見つけて購入。

PMA-2500NEにつないで音を出したとき、まず驚いたのは高音でも低音でもありません。

空間でした。

音が左右へ広がるだけではなく、その奥にも空間がある。

そして、あれほど気になっていた高域の刺激が、私の環境ではずっと穏やかになっている。

その瞬間、かなりほっとしました。

今でも705 S3を使い続けている理由は、単純に「解像度が高いから」ではありません。音をチェックする時間より、音楽そのものを聴いている時間が増えたからです。

私にとっては、そこが705 S3の一番大きな魅力です。

※この記事で扱うのはB&W 705 S3です。705 S3 Signatureとは別モデルです。

現在使用しているB&W 705 S3の実機全景
現在使用しているB&W 705 S3の実機全景
目次

先に結論|705 S3は「音の細かさ」より空間に惹かれた

半年ほど使ってきた現在、私が705 S3に感じている良さはかなりはっきりしています。

良いと感じているところ

  • 音場が広く、奥行きを感じやすい
  • 楽器やヴォーカルの位置が分かりやすい
  • 高域の解像度は高いが、私の環境では705 S2 Signatureより聴きやすい
  • クラシックやアコースティック楽器の空間表現が好き
  • 透明感のある女性ヴォーカルが気持ちいい
  • 小音量でもPMA-2500NEとの組み合わせなら音楽を楽しめる

一方で、弱点もあります。

気になっているところ

  • 低域の量感は多くない
  • 設置位置で低域の印象が変わりやすい
  • 録音によっては高域の粗さまで見えてしまう
  • ロックなどでは、もっと勢いのあるスピーカーのほうが楽しく感じることもある

705 S3は万能ではありません。低音の量感や、どんな録音でも気持ちよく聴かせてくれる包容力を求めるなら、別の選択肢もあると思います。

私は昔よりも、「解像度が高い=良い音」とは考えなくなりました。

細かい音が聴こえることも大切です。

でも、そのために好きなアルバムを最後まで聴けなくなったら、私には意味がありません。

そのスピーカーでもう一曲聴きたくなるか。

今は、それをかなり大切な判断基準にしています。

705 S3は、私にとってその基準を満たしてくれるスピーカーです。

私が705 S3を使っている環境

音の印象を書く前に、私の使用環境を載せておきます。

スピーカーは、置く部屋やアンプが変われば印象も変わります。

この記事で書いている705 S3の音は、基本的に次の環境で聴いたものです。

項目使用環境
スピーカーB&W 705 S3
アンプDENON PMA-2500NE
CD/SACDDENON DCD-1700
ネットワーク再生WiiM Ultra
スピーカーケーブルMOGAMI 3104・2.5m・バナナ・バイワイヤ
サブウーファーPolk Audio MXT12
部屋約10畳
スピーカー間約1.5m
リスニング位置まで約1.5m
背面壁から約50cm
側面壁から約35cm
内振り約10度
バスレフスポンジ使用していない
通常の音量PMA-2500NEのボリューム8時方向前後
主な試聴時間20〜22時頃

スタンドはHAYAMIを使用。

スピーカーとスタンドの間にはBlu Tack、スタンド下には大理石と東京防音のハネナイトを使っています。

背面には木製の吸音パネルも設置しました。

こうして書くと、ずいぶん色々やっています。

でも、最初からこの状態だったわけではありません。

少し動かしては聴き、また戻す。

低音が足りないと思って壁へ寄せたら、今度は膨らみすぎる。

そんなことを繰り返して、今の位置に落ち着きました。

705 S3は、買って置くだけというより、自分の部屋の中で少しずつ音を合わせていく面白さがあるスピーカーだと感じています。

壁から約50センチに設置
壁から約50センチに設置

705 S2 Signature+PMA-2500NEで、初めて「音が良いのにつらい」と感じた

705 S3を買う前に使っていたのは、B&W 705 S2 Signatureです。

このスピーカーも好きでした。

PMA-900HNEとの組み合わせでは、私にはかなりバランス良く聴こえていたからです。

その後、アンプをPMA-2500NEへ替えました。

このときは本当に驚きました。

音に厚みが出る。

低域も深くなる。

音圧も違う。

最初は、

「やっぱりアンプは大事なんだな」

と思いました。

PMA-900HNEからの変化は、私にはかなり大きく感じられました。

ところが、そこから少し困ったことが起きます。

女性ヴォーカルを聴くと、高域が刺さる。

バスドラムが強い。

最初は「まだ慣れていないだけかな」とも思いました。

でも、聴いているうちに気にならなくなるどころか、逆でした。

好きな曲なのに、途中で止めたくなる。

機材は明らかにグレードアップしているはずなのに、以前より音楽を聴くのが疲れる。

「音は良くなったはずなのに、音楽を聴くのが楽しくない」。これは私にとってかなりショックな経験でした。

これは、自分の中ではかなり矛盾した感覚でした。

音は良いのにしっくりこず、オーディオの前で考え込むイメージ
イメージ

そこでスピーカーケーブルをZonotoneからMOGAMIへ替えました。

多少印象は変わっても、高域のきつさそのものは残ります。

今度はPMA-2500NEを外してMarantz PM6007へ戻してみました。

すると、高域の刺激は気になりにくくなる。

でも今度は、PMA-2500NEで一度知ってしまった低域の厚みや力感が物足りない。

ここでかなり迷いました。

PMA-2500NEを手放すのか。

705 S2 Signatureを替えるのか。

それとも、ケーブルやアクセサリーでもっと追い込むのか。

今振り返ると、このとき私は「もっと良い音にしたい」と考えすぎていたのかもしれません。

本来なら好きな曲を楽しむ時間なのに、耳はずっと粗探しをしていました。

これは私が705 S3へ替えた理由を語るうえで、一番大事なところです。

705 S3を鳴らして最初に感じたのは「そこに奥行きがある」こと

705 S3へ替えて最初に感じたのは、

「高音がきれいになった」

でも、

「低音が増えた」

でもありませんでした。

音が鳴っている場所が広くなった。

音場の広がりや奥行きを感じながら音楽を聴くイメージ
イメージ

それが最初の印象です。

左右のスピーカーの間だけではなく、その奥にも音があるように感じる。

楽器の位置も分かりやすい。

705 S2 Signatureを使っていたときより、音がスピーカーに張り付いている感じが少なくなりました。

ここは、かなり嬉しかったです。

Larry Carltonの「Room 335」は、私が昔からオーディオの確認によく使っている曲です。

実際にBlue NoteでLarry Carltonのライブを聴いたこともあり、ギターだけでなく、ドラムやベースがどう鳴るのかもよく聴きます。

705 S3では、ドラムとギターの位置関係が分かりやすい。

音が単に左右に散らばるのではなく、

「ここで演奏している」

という感覚が以前より強くなりました。

そのせいでしょうか。

確認のために「Room 335」をかけたはずなのに、そのまま曲を聴いてしまうことがあります。

私は、こういう瞬間が好きです。

機材を確認するために音楽をかけたのに、途中から機材のことを忘れている。

私にとって、良いオーディオはたぶんそういうものです。

【内部リンク:ここにLarry Carlton「Room 335」の記事へのリンクを設置】

『The Köln Concert』では、音より先に空間へ耳が向いた

Keith Jarrett『The Köln Concert』も、705 S3でよく聴く音源です。

この作品をDCD-1700でSACD再生したときは、かなり印象に残りました。

ピアノの音そのものはもちろんですが、それ以上にホールの空気や音が消えていく余韻が気になったんです。

音が鳴った瞬間だけではなく、

その音が消えたあとまで聴きたくなる。

私はそこに705 S3の面白さを感じています。

実際、この音源では空間の広がりに鳥肌が立つほどでした。

ただし、これは705 S3だけの力とは考えていません。

DCD-1700、PMA-2500NE、SACD、部屋、設置。

全部が組み合わさった結果です。

それでも705 S3へ替えてから、私は以前より「音の間」や「奥行き」を意識して聴くようになりました。

【内部リンク:ここにKeith Jarrett『The Köln Concert』の記事へのリンクを設置】

高域は細かい。でも私が嬉しかったのは「刺激が減った」こと

705 S3には、キャビネット上部に独立したトゥイーターがあります。

見た目にもB&Wらしい部分です。

確かに高域の情報量は多い。

細かな音もよく分かります。

でも私が最初に嬉しかったのは、そこではありません。

PMA-2500NEと組み合わせても、以前ほど女性ヴォーカルがつらくなかった。

私にはこちらのほうが重要でした。

705 S2 Signature+PMA-2500NEで高域が気になっていた時期があったからこそ、「細かく聴こえるのに、前ほど刺さらない」という違いにはすぐ気づきました。

Dominique Fils-Aiméの「Birds」を聴くと、この705 S3の良さを感じます。

透明感のある声。

その下にある低音。

ヴォーカルが必要以上に前へ飛び出してくるのではなく、空間の中に浮かんでいる感じが私には心地いい。

私は女性ヴォーカルを聴くとき、声が派手に迫ってくるより、少し距離があり、その周囲の空気まで感じられる音が好きです。

705 S3を聴いて、

705 S3を聴いて、改めて「自分は声だけが前へ出る音より、その周りの空気まで感じられる音が好きなんだ」と気づきました。

低域は、正直もっと欲しいと思った

もちろん、705 S3へ替えて何も不満がなくなったわけではありません。

最初に気になったのは低域でした。

思っていたより量感が少ない。

これは正直にそう感じました。

輪郭はしっかりしています。

ベースラインも追いやすい。

バスドラムの位置も分かる。

でも、「ドン」と身体へ来るような低音ではありません。

Eagles「Hotel California」のライブ盤を聴くと、この特徴がよく分かります。

冒頭のバスドラムは締まっていて位置も分かりやすい。

でも、もっと身体で感じる低域が欲しくなることがあります。

そのため、現在のメインシステムではPolk Audio MXT12を使っています。

【内部リンク:ここにEagles「Hotel California」の記事へのリンクを設置】

低域の輪郭は好き。でも量感はもう少し欲しい。これが、私が705 S3を使っていて感じている正直なところです。

ここは705 S3を無理に褒めたくありません。

低音の量感を重視する人なら、少し物足りなく感じる可能性はあると思います。

私は低音の量だけでスピーカーを選んでいないので受け入れられますが、ここは好みの分かれるところでしょう。

JBL STAGE A170のほうが「楽しい」と感じる曲もある

1階ではJBL STAGE A170も使っています。

価格帯は大きく違いますが、ロックやジャズを少し大きな音で鳴らしたとき、

「こっちのほうが楽しいな」

と感じることがあります。

低音に勢いがある。

音楽が前へ出てくる。

705 S3とは方向が違います。

もちろん部屋もアンプも違うので、条件を揃えた比較ではありません。

それでも、この経験から私は「高いスピーカーのほうが何を聴いても優れている」とは思わなくなりました。

クラシックを夜にじっくり聴くなら705 S3。

ロックを少し元気よく鳴らしたいならJBL。

私にはそんな使い分けが楽しい。

数十万円のスピーカーを買ったからといって、それ以外のスピーカーの楽しさが消えるわけではありません。私は、違う音を楽しめるほうがオーディオは面白いと思っています。

セッティングでは「低音が出ない」から「出すぎる」まで変わった

705 S3を設置した当初、私は低域の少なさが気になりました。

そこで壁へ近づけてみました。

すると、今度は低音が増える。

「これならいいかな」

と思って聴いていると、今度は少しこもる。

また離す。

バスレフスポンジも入れたり外したりしました。

こういうことを何度も繰り返しています。

最終的に私の約10畳の部屋では、

背面から約50cm、側面から約35cm、約10度内振り、バスレフスポンジなし

に落ち着きました。

この位置を見つけるまでは少し面倒でした。

でも、不思議なもので、数cm動かしてまた同じ曲を聴くという作業も、だんだん楽しくなってきます。

「ここだとベースが少し膨らむ」

「もう少し離したほうがいい」

そんなことをやっていると、スピーカーを買うというのは箱を買うだけではなく、自分の部屋の中に音を作っていくことなんだなと思います。

もちろん、背面50cmが705 S3の正解という意味ではありません。

私の部屋では、今のところここが気に入っている。

それだけです。

夜、小さな音で聴いても音楽が痩せにくいのが嬉しい

私が音楽を聴く時間は、7時半〜8時方向くらいが中心です。

ですから、大音量で鳴らすことはほとんどありません。

PMA-2500NEのボリュームは8時方向くらい。

夜の静かな部屋で小音量の音楽を楽しむイメージ
イメージ

オーディオの試聴記事では大きな音で評価することも多いと思いますが、私にとってはこの音量でどう聴こえるかのほうがずっと大切です。

夜に少し照明を落として音楽を聴く。

そのとき、低音だけ消えてしまったり、ヴォーカルが薄くなってしまうとつまらない。

705 S3とPMA-2500NEの組み合わせでは、私が普段聴く程度の小さな音量でも、音楽のバランスが大きく崩れにくいと感じています。

これはかなり気に入っています。

大きな音で「すごい」と感じるより、

普段使う音量で「今日も聴こう」と思える。私にはそのほうが重要です。

録音が悪いと、少し意地悪なスピーカーになる

705 S3は、録音の良い音源では本当に気持ちよく聴けます。

ところが、録音によってはかなり正直です。

私が持っている一部のJ-POPなどでは、高域の強さや粗さが気になり、

「今日はこの曲いいかな」

と思うことがあります。

もっと丸く、気持ちよく聴かせてくれてもいいのにと思うこともあります。

このあたりは、少し意地悪なスピーカーかもしれません。

もちろん「J-POPに合わない」という話ではありません。

同じジャンルでも録音はまったく違います。

ただ、705 S3は何でも都合よく聴かせてくれるタイプではない、というのが私の印象です。

以前なら、それを「解像度が高い証拠」と喜んでいたかもしれません。

今は少し違います。

録音の違いが分かることは面白い。

でも、粗探しばかりしていたら、また以前と同じことになります。

最後は曲を楽しめるかどうか。705 S3を使うようになって、むしろそこを意識するようになりました。

B&W 705 S3の主な仕様

705 S3は2ウェイ・バスレフ型のスタンドマウントスピーカーです。

主な仕様は次のとおりです。

項目仕様
方式2ウェイ・バスレフ型
高域25mm デカップリング・カーボンドーム・トゥイーター
低・中域165mm Continuumコーン
周波数範囲45Hz〜33kHz
周波数レスポンス50Hz〜28kHz ±3dB
感度88dB
公称インピーダンス8Ω(最小3.7Ω)
推奨アンプ出力30〜120W
高さ413mm(トゥイーター含む)
幅192mm
奥行337mm(グリル・端子含む)
質量約9.58kg/1台

スペックだけを見ると比較的コンパクトなブックシェルフ型です。

ただ、実際に部屋へ置くと、トップに載ったトゥイーターも含めてそれなりの存在感があります。

705 S3を検討するなら、スピーカー本体だけでなく、スタンドと壁からの距離まで含めて考えておいたほうがいいと思います。

私が感じる705 S3最大の魅力は「音と音の間」

705 S3を半年使って、

「一番好きなところは?」

と聞かれたら、私はやはり空間表現と答えます。

高域の細かさでも、ブランドでもありません。

クラシックを聴いたときに、演奏者と演奏者の間に空間がある。

女性ヴォーカルを聴いたときに、声の周囲にも空気がある。

フュージョンなら、ギター、ベース、ドラムがただ重ならず、それぞれの場所にいる。

私は、この感覚が好きです。

音がたくさん聞こえるというより、

音と音の間まで聴いていたくなる。ここが私にとって705 S3の魅力です。

弱点もある。でも私はS2 Signatureへ戻りたいとは思わない

低域の量感は少なめ。

録音が悪いと粗さも見える。

置き場所にも少し気を使う。

705 S3は、誰にでも気軽に勧められる万能スピーカーではないと思います。

それでも私は、以前所有していた705 S2 Signatureへ戻りたいとは思いません。

S2 Signatureが悪いからではありません。

PMA-900HNEと組み合わせていたときには、とても気に入っていました。

ただ、今のPMA-2500NE、今の部屋、今の自分の聴き方なら705 S3のほうが合っています。

ここは、スペック表では分からない部分です。

オーディオは機材一台だけで音が決まるわけではありません。

そして、自分の好みも変わります。

だから私は、単純に「S3はS2より上」とは言いたくありません。

ただし、

今の私なら705 S3を選びます。これははっきり言えます。

MOGAMI 3104を使っている理由も「万能だから」ではない

現在、705 S3にはMOGAMI 3104を2.5mで使用し、バイワイヤリング接続しています。

MOGAMIへ替えれば705 S3が必ず良く鳴る、とは思っていません。

705 S2 Signatureで高域に悩んでいたときも、ZonotoneからMOGAMIへ替えただけで問題が解決したわけではありませんでした。

それでも今はMOGAMI 3104を使っています。

私の現在のシステムでは、余計な色付けを強く感じず、クラシックを聴くときに使いやすいからです。

ケーブルを替えることより、スピーカーの位置を変えたほうが大きく変わった経験もあります。

だから私は、まず高価なケーブルを買うことを勧めたいとは思いません。

設置を試す。

アンプとの組み合わせを考える。

今の私なら、「まず設置、次に組み合わせ、そのあとにケーブル」という順番で考えます。

【商品リンク:ここにMOGAMI 3104の商品リンクを設置】

705 S3が合いそうなのはこんな人

私が実際に使った範囲では、705 S3はこんな人にはかなり面白いと思います。

  • 音場や定位を大切にしたい
  • クラシックやアコースティック音源をじっくり聴きたい
  • ヴォーカルの周囲の空間まで感じたい
  • 低音の量より締まりを重視する
  • スピーカーの位置を調整することを苦にしない
  • 録音の違いも楽しみたい
  • 大音量より普段の音量でじっくり音楽を聴く

逆に、

「とにかく身体へ来る低音が欲しい」

「多少粗い録音でも気持ちよく鳴らしてほしい」

「置き場所は壁際しかない」

という人なら、ほかのスピーカーも一緒に聴いてみたほうがいいと思います。

705 S3には、はっきり個性があります。だからこそ、好みに合えば長く付き合えるスピーカーだと私は思っています。

まとめ|705 S3に替えて、私はまた「音」ではなく「音楽」を聴けるようになった

705 S3への買い替えは、私にとって単なるグレードアップではありませんでした。

PMA-2500NEへ替えたとき、音の厚みと力強さに驚きました。

ところが705 S2 Signatureとの組み合わせでは、私にはその音が強すぎた。

女性ヴォーカルが刺さる。

低域も強い。

ケーブルを替え、アンプを戻してみても、どうもしっくりこない。

良い機材を使っているはずなのに、好きな音楽を聴く時間が減っていく。

あの経験があったからこそ、705 S3を鳴らしたときの感覚は今でもよく覚えています。

音が左右だけではなく、その奥へ広がる。

高域は細かいのに、以前ほど身構えなくていい。

「Room 335」を確認のためにかけて、そのまま聴いてしまう。

『The Köln Concert』では、ピアノの音が消えたあとの空間まで追いたくなる。

そういう時間が戻ってきました。

もちろん、705 S3が最高のスピーカーだと言うつもりはありません。

低域ならもっと豊かなスピーカーがあります。

ロックを楽しく聴くなら、私自身JBLのほうが好きだと思うこともあります。

でも、今の私の部屋で、今のアンプを使って、夜に好きな音楽をじっくり聴くなら、

私は705 S3が好きです。

オーディオを続けていると、つい「もっと解像度を」「もっと低音を」「もっと高級な機材を」と考えてしまいます。

私もそうでした。

でも今は少し違います。

良い音とは、スペックの数字や、聞こえる音の数だけではない。

気づいたら機材のことを忘れて、もう一曲聴いている。

私にとっては、それが一番いい状態です。

705 S3は、今のところそんな時間を一番多く作ってくれるスピーカーです。

【内部リンク:ここに「B&W 705 S3とDENON PMA-2500NEの相性」記事へのリンクを公開後に設置】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次