PMA-2500NEに替えたとき、最初はかなり嬉しかったんです。
それまで使っていたPMA-900HNEと比べると、音に厚みが出て、低域にも力がある。音楽を鳴らした瞬間のスケール感が明らかに違いました。
「やっぱりアンプを替えると違うな」
そう思いました。
ところが、しばらく聴いているうちに、ひとつ気になるところが出てきました。
高域がかなり前に出るんです。
当時使っていたB&W 705 S2 Signatureとの組み合わせでは、女性ヴォーカルが刺さるように感じることもありました。
音はいい。解像度もある。力強い。
でも、好きな音楽をゆっくり聴いていると、少し高域が強い。
この「音は良いのに、どこか落ち着かない」という感じが、しばらく私の中に残りました。
だからスピーカーケーブルも、ZonotoneからMOGAMI 3104へ替えました。
狙いははっきりしていました。
これ以上、音を鋭い方向へ持っていきたくなかったんです。
そして、その延長線上で選んだのがLUXMAN JPA-15000でした。
結果から先に言えば、私にはこの選択が大正解でした。

電源ケーブル選びで考えたのは「何を足したくないか」でした
電源ケーブルを探し始めると、本当にいろいろあります。
AET、Zonotone、LUXMAN……。
価格も違いますし、ネットを見れば、それぞれについていろいろな音の感想が出てきます。
私もかなり調べました。
ただ、そのときの私は「一番評価の高いケーブルはどれだろう」と探していたわけではありません。
頭にあったのは、PMA-2500NEに替えてから感じていた高域のことです。
すでに十分すぎるくらい、音はくっきりしている。
情報量にも不満はない。
だから、さらにシャープな方向へ行く必要はないと思いました。
AETについて調べていると、シャープさや解像感を評価する感想を目にすることがありました。
もちろん、私はAETの電源ケーブルをJPA-15000と直接比較したわけではありません。
なので「AETはこういう音だ」と断定するつもりはありません。
ただ、当時の私には、
「今のシステムにさらに鋭さを足したら、たぶん自分の欲しい方向とは逆になる」
という思いがありました。
一方で、LUXMANについて調べていくと、低域の豊かさや音の厚み、情報量を保ちながらも、どこか柔らかさを感じさせる音について書かれているものをよく見かけました。
いわゆる「ラックストーン」と呼ばれる音です。
この言葉が、かなり気になりました。
PMA-2500NEの力強さは好きです。
解像度も落としたくない。
でも、もう少し低域に厚みがあって、高域が落ち着いて聴ければいい。
「それならLUXMANが合うんじゃないか」
そう考えて、JPA-15000を選びました。
私が欲しかったのは、もっと鋭い音ではありませんでした。PMA-2500NEの良さを残したまま、少し厚みと落ち着きを加えたかったんです。
今振り返っても、この選び方は間違っていなかったと思っています。
【内部リンク:ここにAL002「PMA-900HNEからPMA-2500NEへの買い替え比較」へのリンクを設置】
付属ケーブルから替えたとき、「ああ、こっちだ」と思えた
JPA-15000を購入したのは2026年8月です。
PMA-2500NEに付属していた電源ケーブルを外して、そのままJPA-15000へ交換しました。
高級電源ケーブル同士を何本も並べて比較したわけではありません。
あくまで、
PMA-2500NEの付属ケーブルからJPA-15000へ替えたときに、私はどう感じたか。
この記事で書いているのは、その体験です。
最初に印象に残ったのは低域でした。
低音が突然ドンドン出るようになった、という話ではありません。
もっと感覚的なところで、低域の芯が太くなったように感じました。
それまで少しタイトに感じていたところに、肉付きが加わったような感覚です。
そして、その変化が低域だけで終わらない。
音全体にも厚みが出たように聞こえました。
私はここがかなり好きでした。
しかも、厚くなったから音が鈍くなったという感じではありません。
細かな音はちゃんと聞こえる。
むしろ情報量まで増えたように感じました。
購入前にネットで調べながら、
「LUXMANなら、自分が欲しい方向へ行くんじゃないか」
と考えていました。
実際に音を出してみると、かなりその方向だったんです。
低域に厚みが出て、それでいて細かな音も楽しめる。私がJPA-15000に期待していたのは、まさにこういう変化でした。
結果、大正解だったと思っています。
もちろん、これは測定結果ではありません。
ブラインドテストもしていません。
私のシステム、私の部屋、普段の音量で聴いたときに、そう感じたという話です。
でもオーディオを自分で買って、自分の部屋で聴いている以上、最後に大事なのはやはりそこだと思っています。
自分が好きな音になったかどうか。
私には、その答えがかなりはっきりしていました。

もうひとつ嬉しかったのが、BASSを触らなくなったこと
JPA-15000を入れる前のPMA-2500NEでは、低域を少しタイトに感じることがありました。
そのためSOURCE DIRECTを切って、BASSを1時方向あたりまで上げて聴くこともありました。
別にトーンコントロールを使うことが悪いとは思っていません。
自分が気持ちよく聴けるなら、使えばいい。
私はそう考えています。
でもJPA-15000へ替えてから、自然とBASSを触らなくなりました。
SOURCE DIRECTのままでも、低域に物足りなさを感じにくくなったからです。
今では、この状態が一番好きです。
ここが面白いところで、私はSOURCE DIRECTそのものをありがたがっているわけではありません。
「回路をバイパスするから偉い」と言いたいわけでもない。
単純に、何も足さない状態で聴いていて気持ちよくなった。
それだけです。
でも、私にとっては大きな変化でした。
以前なら曲をかけて、
「もう少し低音が欲しいかな」
とアンプに手を伸ばしていた。
今は、そのまま聴いています。
音を整えるために機材を触る時間が減って、曲を聴く時間が増えた。私はその変化が何より嬉しかったです。
オーディオをやっていると、いつの間にか音の確認ばかりしていることがあります。
低音はどうだ。
高域はどうだ。
定位はどうだ。
それも楽しいんです。
私も散々やっています。
でも結局、私がしたいのは音を採点することではなく、好きな音楽を気持ちよく聴くことです。
JPA-15000を入れてからは、少しそこへ戻れた気がしています。

JPA-15000だけで音を作ったわけではありません
今回の音は、JPA-15000一本だけで出来上がったものではありません。
現在のメインシステムは、
- B&W 705 S3
- DENON PMA-2500NE
- DENON DCD-1700
- WiiM Ultra
- MOGAMI 3104
- LUXMAN JPA-15000
という組み合わせです。
スピーカーも替えました。
スピーカーケーブルも替えました。
設置も何度も触っています。
そうやって少しずつ、自分が聴きやすい方向へ持ってきました。
だから、「JPA-15000へ替えれば誰でも同じ音になる」とは思っていません。
むしろ今回の経験から感じたのは、アクセサリーは単品で評判を見るだけでは選びにくい、ということです。
評判のいいケーブルではなく、「今の音に必要なもの」を選びたい
私は今回、AETとLUXMANを直接聴き比べてJPA-15000を選んだわけではありません。
ネットでかなり調べて、自分のシステムの状態と照らし合わせて決めました。
そこには少なからず賭けのような部分もあります。
でも、だからこそ面白いとも思っています。
もし当時の私が、
「高域をもっとシャープにしたい」
「輪郭をもっと強く出したい」
と思っていたら、別の選択をしていたでしょう。
でも私は逆でした。
PMA-2500NEに替えて、高域は十分に出ている。
705 S2 Signatureとの組み合わせでは、むしろ出すぎだと感じた。
そのためにZonotoneからMOGAMIへ替えた。
それなのに、電源ケーブルでまた同じ方向へ持っていったら、それまでやってきたことと矛盾してしまいます。
だからLUXMANでした。
この流れは、自分の中ではかなり筋が通っています。
「どのケーブルが一番音がいいか」ではなく、「今の自分のシステムには何が足りないのか」を考える。私はその選び方のほうがずっと大切だと思っています。
高いものを買えば正解でもない。
有名ブランドを選べば正解でもない。
自分のシステムが今どんな音を出していて、自分はそこからどちらへ行きたいのか。
結局、それなんだと思います。
それでも、最初に電源ケーブルを買う必要はないと思う
ここまでJPA-15000を気に入っている話を書いてきましたが、音に不満がある人へ最初に電源ケーブルを勧めるつもりはありません。
私なら、まずスピーカーを動かします。
壁との距離を変える。
内振りを変える。
アンプの設定を試す。
こういうことなら、お金はかかりません。
実際、私も705 S3では設置をかなり試しています。
そのうえで、
「かなり好きな音になった。でも、あと少しだけこうしたい」
となったところでアクセサリーを考える。
私はそのくらいの順番がいいと思っています。
JPA-15000も、私にとってはまさにその「あと少し」を埋めてくれたケーブルでした。
【内部リンク:ここにB&W 705 S3セッティング関連記事へのリンクを設置】
今もPMA-2500NEにつないだままです
JPA-15000は現在もPMA-2500NEで使っています。
別の電源ケーブルへ替えたいという気持ちは、今のところありません。
PMA-2500NEへ替えたときに感じた力強さや情報量は好きでした。
一方で、高域が強く出すぎるところには悩みました。
MOGAMI 3104へ替えたのも、その流れの中でのことです。
そして電源ケーブルでは、さらに鋭さを求めるのではなく、低域の厚みや落ち着いた方向を狙ってLUXMANを選びました。
実際にJPA-15000を入れてみると、その判断は私には合っていました。
低域が太く感じられた。
音全体に厚みも出た。
それでいて、情報量もしっかり感じられる。
何より、PMA-2500NEをSOURCE DIRECTのまま気持ちよく聴けるようになりました。
いろいろ調べて、今の自分の音にはこれだろうと考えて選んだケーブルが、実際に思っていた方向へ来てくれた。オーディオをやっていて、こういう瞬間はやっぱり嬉しいです。
私はJPA-15000が、すべてのアンプに合うとは言いません。
AETより優れているとも、Zonotoneより優れているとも言いません。
でも、あのときの私のPMA-2500NEには、JPA-15000で良かった。
これはかなり自信を持って言えます。
機材のスペックを比べているだけでは、なかなか分からない部分です。
自分がどんな音を好きなのか。
今の音のどこが気になっているのか。
そこまで考えて選ぶと、ケーブル一本を選ぶことまで面白くなります。
そして、その結果好きなアルバムをもう一枚聴きたくなれば、それで十分なんじゃないか。
今の私は、そう思っています。

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